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第7回 FFF-S 2024
開催報告

日時:2025年1月18日
場所:渋谷 ユーロライブ

※2025年12月まで公開

fff-s7th 授賞式

全国から寄せられた249作品の中から一次審査通過8作品、特別招待6作品を選出。
渋谷 ユーロライブにて開催された映画祭では、計14作品が上映され、授賞式が行われました。
最優秀賞をはじめ、各受賞作品は、BSフジにて放送されました。

最優秀賞(賞金50万円)

花人

花人

鈴木 絢子 愛知県立芸術大学3年

数多くの素晴らしい作品が揃う中、このような賞を頂けたことを大変光栄に思います。
ご協力いただいた皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。
また、今回の映画祭では全国の同世代で映像業界を目指す方々と出会う機会に恵まれ、大きな刺激を受けました。
その出会いを通じて、私も志をさらに強く持ち続けなければと感じています。
まだまだ未熟な部分が多いと自覚しておりますが、この賞を励みに、これからも制作活動に全力で取り組んでいきます。本当にありがとうございました。

優秀賞(賞金10万円)

ナイストミートユー

ナイストミートユー

桶本 優 佐賀大学4年

他のノミネート作品もさることながら、映画祭の前に流れていた⼩学⽣の想像⼒あふれる作品たちに圧倒されちゃいました。どの世界もそうだと思いますが、トップを⾛りたいならあんな強敵と争わないといけないのかと緊張が⾛りました。賞をいただいた「ナイストミートユー」は僕⾃⾝もお気に⼊りの作品なので、映画館でみんなが笑ってくれて幸せでした。作品に⽇の⽬を⾒せていただき、またたくさんの出会いもあり、有難い機会でした。みなさん、ありがとうございました。
これからも怠ける余裕は⼀切ないですが、⼼⾝ともに健康的に創作活動に向き合っていきたいです。
応援してくれたら嬉しいです。

優秀賞(賞金10万円)& 観客賞(賞金10万円)

初恋

初恋

片岡 真優奈 法政大学4年

「初恋」は、コミュニケーションが苦手で、意図を言葉にするハードルが高い私自身の悩みを映像にしてみようと書き始めた作品です。
4分間であれば、話すことと伝わることが真逆になっている違和感の世界におもしろさを感じていただけるのではないかと考えました。
普段感じていることを形にしたような作品である分、受け入れられない不安もありましたが、審査員の皆様はじめ、観客の皆様が、粗はある中でも温かく肯定してくださり、作品の価値が生まれる幸せを感じることができました。
今後は、より一層精進し、俳優としても脚本/監督としても、挑戦を続けていきたいです。
このような機会をいただき、誠にありがとうございます。

ソニーミュージック賞(賞金30万円相当)

眠れないわ!

眠れないわ!

周 頴傑 神戸芸術工科大学大学院1年

私の作品『眠れないわ!』を受賞していただき、大変光栄に思っております。私にとって大きな励みとなるだけでなく、創作活動を続けるうえでの新たな原動力ともなりました。『眠れないわ!』は私自身の失眠の体験をもとに制作したアニメーション作品です。眠れない夜の苦しさを隠喩や視覚表現を用いて描きました。視聴者の皆さまがこの作品を通じて、失眠にまつわる感覚やその中にある普遍的な感情に共感していただけたなら幸いです。これからも、自身の感情や体験を表現する挑戦を続けてまいります。

審査員特別賞(賞金3万円)

テレポートキャンディ

テレポートキャンディ

炭井 逸暉 大阪成蹊大学 芸術学部3年

この度は、数ある作品の中から「テレポートキャンディ」を審査員特別賞に選んで頂きありがとうございます。
この作品は「テレポート(瞬間移動)」をテーマにし、謎の商人と主人公の高校生が織り成す、ちょっぴりシュールな雰囲気がある物語になりました。
ギリギリの表現があったり、理解し難い表現があったりなど作品を見てくれる方がどう受け取られるかとても不安でしたが、劇場で笑っていただけてとても嬉しかったです。
出演者の皆様、作品制作に協力してくれた方々、そして本映画祭の審査員の皆様と運営の方々や関わってくれた方々へ心から感謝いたします。この度は貴重な経験をさせて頂きありがとうございました。

審査員特別賞(賞金3万円)

ESCAPE

ESCAPE

河内 康成 九州大学4年

本作は「自殺」をテーマに、死への向き合い方を自分なりに咀嚼しながら制作しました。
今まで取り組んだことのないテーマやアートスタイルに挑戦した作品でしたが、一分間という非常に尺の短い作品にも関わらず、高く評価していただけたことを大変嬉しく思います。
映画祭では多くの学生監督の方ともお会いし、自分以外にも情熱を持った同世代のクリエイターが数多くいることを改めて強く実感しました。
今回の受賞を糧にして、今後も創作活動に邁進して参ります。この度は誠にありがとうございました。

審査員審査員

堤 幸彦

堤 幸彦

映画監督

1955年生まれ、愛知県出身。
「金田一少年の事件簿」('95~'97)で注目を集め、「TRICK」シリーズ('00~'14)、「SPEC」シリーズ('10~'13)などの話題作を数多く手がける。2015年に『イニシエーション・ラブ』『天空の蜂』で第40回記念報知映画賞・監督賞を受賞。主な映画作品に『明日の記憶』('06)、『20世紀少年 三部作』('08~'09)、『人魚の眠る家』('18)、『ファーストラヴ』('21)、『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』('21) 『夏目アラタの結婚』('24)など。舞台作品に『悼む人』『真田十勇士』は舞台版と映画版を共に演出。2018年に好評を博した『魔界転生』は2021年に再演され、2023年~2024年には『巌流島』『西遊記』を大成功させた。最新作『私にふさわしいホテル』(12月27日)、『STEP OUT にーにーのニライカナイ』(2025年3月)の公開を控えている。

清水 崇

清水 崇

映画監督

1972年群馬県出身。大学で演劇を学び、助監督を経て98年に監督デビュー。原案/脚本/監督のオリジナル企画「呪怨」シリーズ(99~06)はVシネや劇場版を経てハリウッドリメイク。日本人監督初の全米No.1に。近作に『犬鳴村』(20)、『樹海村』(21)、『牛首村』(22)、『忌怪島/きかいじま』、『ミンナのウタ』(共に23)。ホラー以外に『魔女の宅急便』(14)、『ブルーハーツが聴こえる/少年の詩』(17)、『ホムンクルス』(21)など。プラネタリウム『9次元からきた男』(16)が日本科学未来館にて上映中。今夏公開された『あのコはだぁれ?』が大ヒットを記録。

広山 詞葉

広山 詞葉

女優・プロデューサー

1985年広島県出身。フロム・ファーストプロダクション所属の俳優。
NHK「ひきこもり先生」、フジテレビ「最後から二番目の恋」、テレビ朝日「やすらぎの郷」、TBS「SPEC」シリーズなどのテレビドラマや、映画『ヘルタースケルター』『ファーストラブ』などに出演。
2017年より女優業と並行し、映画の企画・プロデュース活動を開始。
堤幸彦監督とタッグを組んだ映画『trurh〜姦しき弔いの果て〜』では海外映画祭にて8冠を獲得。
自身が主演・プロデュースした短編映画『運命屋』(2024年11月)が俳優・プロデューサーとして数多くの受賞を果たす。
現在、FFF-S審査員をつとめるとともに、学生映画監督育成を目的としたFFF-S BEYONDのプロデューサーも担当。
2023年11月29日〜舞台『嫌われ松子の一生』に主演・川尻松子役にて出演。

東 紗友美

東 紗友美

映画ソムリエ
 

映画ソムリエ。テレビやラジオでの映画紹介、各種媒体での映画コラム執筆、映画イベントMCなどが主な活動領域。
ビジネスホテルや美容院など業界専門チャンネルでも、ターゲットに合った映画を解説している。「Sweet」「大人百花」「CLASSY.」など同世代の女性誌での連載も人気。
映画をキーワードに人と人を繋ぐ「バヅクリ」のセミナー講師も2023年より従事。
映画業界を盛り上げる存在になるべく日々奔走。
SNSでは毎日、映画情報を配信している。
フェローズが運営するWEBマガジン「クリエイターズステーション」で劇場公開映画爆速レビュー「もう試写った!」を連載中。

伊藤 伴雄

伊藤 伴雄

株式会社ディグ&フェローズ
映画プロデューサー

近年の代表作は『追憶』降旗康男監督 岡田准一主演/東宝 (2017年5月)、『峠 最後のサムライ』小泉堯史監督 役所広司主演(2022年4月)、『とんび』瀬々敬久監督 阿部寛主演(2022年公開)、『ファミリア』成島出監督 役所広司主演/キノフィルムズ(2023年1月)、『雪の花』小泉堯史監督 松坂桃李主演(2025年1月)がある。
その他、『王妃の館』『少年H』、ユニバーサル映画製作『ミスター・ベースボール』、高倉健主演『あ・うん』『夜叉』等、映画界で長きに渡り活躍。

野儀 健太郎

野儀 健太郎

株式会社フェローズ
代表取締役社長

株式会社リクルートを経て、クリエイティブ人材会社・株式会社フェローズを2003年4月に設立。
映画プロジェクトを立ち上げ、近年はヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞〔優秀監監督賞〕を受賞した『スパイの妻』黒沢清監督 蒼井優主演(2020年10月)、『峠 最後のサムライ』小泉堯史監督 役所広司主演(2022年6月)、『ファミリア』成島出監督 役所広司主演(2023年1月)、『レディ加賀』小芝風花主演(2024年2月)、『私にふさわしいホテル』堤幸彦監督 のん主演 (2024年12月)、『STEP OUT にーにーのニライカナイ』堤幸彦監督 仲間由紀恵主演(2025年3月公開)等、劇場映画への出資や映画祭への協賛を行なっている。

第7回 FFF-S 2024
一次審査通過作品

1

眠れないわ!

周 頴傑 神戸芸術工科大学大学院1年

アニメ:2分27秒

眠りを探そうとする旅の途中、耳に鳴り響く絶え間ない騒音。どの瞬間も感じの渦のように、静かなひとときを求めて努力したが、焦りと疲れに押され続けた。

2

スイソウ

武田 椿 東京藝術大学大学院2年

アニメ:3分11秒

感染症拡大につき、部屋に閉じ込められた主人公は、揺蕩うシーラカンスの夢をみる。

3

ナイストミートユー

桶本 優 佐賀大学4年

ドラマ:4分00秒

ヒッチハイクをしているおじいちゃん。その行き先は、、、『ローマ』。おじいちゃんを拾った大学生との会話の中で見えてくる、おじいちゃんの美学と夢。この作品は僕自身の留学の経験と、愛する祖父を想い制作したものです。旅の始まりのワクワク感を思い出していただけたらと思います。

4

テレポートキャンディ

炭井 逸暉 大阪成蹊大学芸術学部3年

ドラマ:4分00秒

超能力、超常現象好きの太郎(仮名)がある日、都会の路地裏にて怪しげな露店を構える男と出会う。露店には不思議な雑貨がたくさん売っており、男は瞬間移動が使える飴、"Teleport Candy"を太郎に勧める。太郎はその飴を食べ、瞬間移動する能力を身につけるが…

5

花人

鈴木 絢子 愛知県立芸術大学3年

ドラマ:3分59秒

生まれつき体から花が咲いてしまう「花人」。 その体質にコンプレックスを抱えていた主人公の目の前に、一人の青年が現れる。青年は花人の体質について主人公とは違った見方をしており、彼の考え方は主人公の心情に変化をもたらすのだった。

6

初恋

片岡 真優奈 法政大学4年

ドラマ:3分45秒

カフェで向き合うカップル。しかし、その空気は和やかではない。望みが叶わないとわかった女は、男との愛を本物にしようと、計画を実行する。同じ言葉を使っていても、心の内を正確に伝えることは難しい。甘酸っぱい恋の詩が、時には、重たく、煩わしい関係に感じられることもある。曖昧な言葉に頼って人と繋がろうとする、私たちのあやうさを、島崎藤村の詩「初恋」を通じて描きました。

7

もらいタバコ

奥村 百絵 長岡造形大学3年

ドラマ:4分00秒

妹からの呼び出しを受け、仕事の合間にたばこ屋の喫煙所で待っているサラリーマン。若い男に話しかけられ、火が欲しいと頼まれる。しかし、若い男はタバコも持っていなかった。男の要求はだんだんエスカレートしていく。

8

溶ける前に

井上 偉丈 デジタルハリウッド大学4年

ドラマ:3分27秒

実の祖父母をモデルにしてストーリーを考え、映画を撮るというよりも、この世のどこかで誰かが過ごしている生活の一部分を切り取って繋げるようなイメージで制作しました。わからないことは相手に聞く、上辺ではなく本質を考える、私はまだ定年どころか結婚すらしていませんが、人間関係の名前が変わるだけでコミュニケーションにおいて大切なことは変わらないのではないかと思いました。

第7回 FFF-S 2024
特別招待作品

1

決められないひと、

玉ノ井 福穂 多摩美術大学4年

アニメ:3分45秒

自由課題に苦しめられる美大生の話です。主人公の感情がよく伝わるように、気持ちに沿って線を揺らしたり色の塗り方を工夫して制作しました。

2

巣から落ちたタマゴの夢

蓬田 悠太 宮城県内公立中学校1年

CG:3分56秒

「これはタマゴの物語。巣からはみ出しヘビに襲われながらも、大空を羽ばたく鷲に憧れて見様見真似で羽ばたいてみようと思ったタマゴの物語」ですが、最後までご覧いただくとこの物語の本当のメッセージが現れます。学校生活で普通の枠に合わず、悩みながらも夢を追い、様々なコンテストにチャレンジしてきた中で、声援をくれたプロの方や審査員の方、SNSで応援してくれた沢山の方々へ感謝の気持ちを伝えたくて制作しました。

3

ESCAPE

河内 康成 九州大学4年

CG:55秒

駅のホームの縁端に立ち尽くす一人の青年。飛び込み自殺を図る彼の呼吸は、ひどく乱れ、体中から汗が噴き出している。あと一歩、踏み超えるだけなのにそれが出来ない。刻一刻と近づいてくる列車の音。反響する人々の喧騒。死への「憧れ」と「恐怖」の間で揺れ動く青年の出した答えとはーー本作は自身の「自殺」に対する思いや経験を元に、「死」へ足を踏み入れようとする青年の葛藤を、一分間の中にありありと描き出した。

4

きなこ on the rocks

橋詰 海征 デジタルハリウッド大学4年

ドラマ:4分00秒

もう戻れない夫婦の話です。作り手がストーリーのテンポを支配できるという映像表現の強みを活かして制作しました。

5

WAVE

阿部 瑞樹 東京俳優・映画&放送専門学校3年

ドラマ:3分59秒

「電子レンジから違うものが出てきたら面白いよね」という着想と、音楽家になりたいフリーターの男をかけ合わせた作品。男の作る音楽に対して否定してくる言葉たちが、毎日電子レンジに届く。腹を立て、破り捨てる男だったが、ある日、自分の思いを電子レンジに話し始める。それは幻想なのか、妄想なのか。どんなことも芸術にできる、クリエイターならではの葛藤を映像にした。

6

光輪戦士ゼニア

鈴木 巧 京都精華大学3年

ドラマ(特撮):4分00秒

本作品は、実写での撮影、アニメーションでの作画、CGによる合成など、多岐にわたる工程を経て制作している。コスチュームや小道具のデザインから制作まで完全に自分たちで手がけ、細部にまでこだわりを持って進められた。また、日本の映像業界では軽視されがちな音響分野にも特に注力し、映像の魅力を引き出すための音響効果を追求した。

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