Q

326 エスノグラフィーについて教えてください

最近マーケティングにおいて注目されている分野のようなのですが、具体的にどういったものなのでしょうか?

A

エスノグラフィーとは「人々が活動している現場を観察・理解し、それを描写するための手法」を指します!

エスノグラフィー(Ethnography)とは、本来は社会学や文化人類学の用語であり、民族や組織、社会に所属する人々の行動様式をフィールドワークなどの実地調査によって記録していく手法のことを指しています。 マーケティングにおけるエスノグラフィーも「人々が活動している現場を観察・理解し、それを描写するための手法」といえます。 例えば、これまで消費者のニーズを探るために沢山の消費者に対して行うアンケートにおいて、調査する側があらかじめ用意したアンケート項目では、最初から調査する側の視点が入ってしまっているため、新たなニーズ、ニッチなニーズを探るのは難しい面がありました。 しかし、エスノグラフィーという分野をマーケティングに取り入れると、特定の消費者の生活様式を理解するためにまずは消費者の行動を観察し、その場で疑問に思った行動についてインタビューして行動の目的や意味を理解することで、観察者の先入観が入る余地がなく、観察者が思いつきもしなかったニーズを掘り出すことが可能になります。 たとえば商品開発にエスノグラフィーを応用する場合は、あらかじめ想定される見込み客に密着し、その行動を詳しく観察することで当初のニーズ予想が本当に正しいのか、隠れたニーズはないかといった調査をすることができます。その結果によって、商品企画に変更を加えたり、ターゲット層をシフトするといった対策をとることができます。 他にも、発売している自社商品についてエスノグラフィー調査をすることで、ターゲット顧客が実際にどういう商品の使い方をしているのか、使ってみてどういう不便さを感じているかといった事柄について詳しく知ることができます。その情報を新商品のデザインへと反映すれば、より顧客にとって使いやすい商品を開発することが可能になります。  

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