スーパーや書店、玩具店の前に並ぶ「ガチャガチャ」「ガチャポン」。
百円〜数百円を入れてガチャガチャっとハンドルを回すとカプセルに入った玩具が出てくる、アレです。
SNSゲームなどでは、このガチャガチャと同じような仕組みを、通称「ガチャ」として提供しています。カードゲームであれば、限定キャラやレアなキャラが、育成ゲームであれば、限定背景やレアなアイテムが出たりするわけです。当たりハズレがあったり、同じアイテムがかぶってしまうのも現実の「ガチャガチャ」と同じです。単価も、1回数百円程度(まとめ買いもできます)。初回のみ無料でガチャを回せるサービスも多く見られます。
では、なぜ今それが問題になっているのでしょう?
実はSNSゲームなどの「ガチャ」自体ではなく、その中で施されている「コンプガチャ」という仕掛けが問題になっているのです。
「コンプガチャ」とは、ガチャで出てくるレアキャラなどを全て集める(コンプリートする)と、ご褒美として更にレアなキャラがもらえるという仕組みです。
この、「コンプリートすると更にレアなものがもらえる」という部分が、景品表示法で禁止されている「絵合わせ」に抵触すると言われています。
<参考(消費者庁のPDFファイルにリンクします)>
▼懸賞による景品類の提供に関する事項の制限
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/100121premiums_8.pdf
▼「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」の運用基準について
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/100121premiums_23.pdf
では、なぜ絵合わせが禁止されているのでしょう?
わかりやすく、5種類のレアキャラがあるガチャで、10回に1回レアが出ると仮定しましょう。
それぞれのレアキャラが出る確率は・・・
1種類目 1/10(レア率)×5/5(特定のカード率) 10%
2種類目 1/10(レア率)×4/5(特定のカード率) 8%
3種類目 1/10(レア率)×3/5(特定のカード率) 6%
4種類目 1/10(レア率)×2/5(特定のカード率) 4%
5種類目 1/10(レア率)×1/5(特定のカード率) 2%
となります。
1回300円だとすると、1種類目は10回3000円で出せますが、5種類目は50回15000円かかります。
ちなみに、上の計算だと5種類集めるには全部で115回のガチャを回す=34500円がかかります。運がよければこれより少なく、運が悪ければもっともっとお金がかかってしまうのです。
1回の課金が少なくても、「コンプリート(絵合わせ)」を目指した瞬間に、必要となるお金が跳ね上がる。
でも、それに気がついた頃には後には引けなくなっている。
それが「いたずらに射幸心をあおる」として禁止になっているのです。
SNSゲームでは更に、
- その場で通貨を支払わず、後日携帯代金にあわせて請求されるので、いくら使ったかが分からなくなる
- まとめ買い&まとめ回しシステムがあり、1クリックで10回分回せたりするので、実際よりも少なく感じる
- 手元に現実の「はずれカード」などがたまらないので罪悪感を感じにくい
など、課金している現実味を伴わないのも問題を大きくしている感があります。
業界として、自主的にコンプガチャ禁止の方向に動くそうですが、ビジネスである以上、今後も「課金したくなる仕組み」は続々と出てくると思われます。
業界側の積極的な働きかけも大切ですが、ユーザー側の自覚も求められるのではないでしょうか。
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